先日「DSってなんだ?―敵を見誤るな」という投稿で、資金循環構造に問題があるということを書きました。その最後で、「代替的資金循環構造が解決策」だとしています。
こういうのは言うだけではあまり意味がなくて、実際に、作ってみるのが大事。そこまでが言った人の責任です。
さっそく検証(PoC)用のプログラムを書いています。これがあると、シミュレーションができるので、システムについての議論がしやすくなります。
このシステムは、人、AI、ブロックチェーンを組み合わせたもので、労働が通貨を生むという思想で作られます。
このシステムの機能は大きく分けて2つ。
一つは仮想通貨発行、もう一つは仮想通貨の分配。
労働する→AIが価値を評価する→人が価値を承認する→仮想通貨の発行、という流れで仮想通貨が発行されます。
AIは市場価格、難易度、貢献度(公益性など)から、労働の価値を算定します。複雑なアルゴリズムを書いてもいいのですが、ここはAIに任せてしまいます。
ただし、AIに任せっぱなしではなく、その後に、人の承認が入ります。お手盛り承認にならないように、レビューアーを選定するのが前提です。
仮想通貨の発行とその分配・譲渡・交換はすべてブロックチェーンに保存されます。
現在の通貨システムは信用創造(借金)ですが、これは信頼構築(生産やサービスの信頼でつながる)です。
働くことに価値があり、良い仕事をすると価値が上がる、実体経済と通貨量の乖離が小さく、不労所得には厳しい。
小さなコミュニティーで地域通貨として運用し、いくつかのコミュニティーに広がったら、連結してしまう。システムを先に作ってしまえば、そこに乗り入れるだけで、地球規模での展開だってできてしまう。
もう少し開発が進んだら、PoC付きの論文を書くつもりです。
反響次第ではオープンソースにしても良いかなとも思っています。
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