大きく意見が分かれそうなエネルギー問題

カルダシェフ・スケールという文明のレベル分けがあります。これはエネルギー使用量によるレベル分けと言ってよいでしょう。カルダシェフ・スケールについてはWikipediaのこの記事を参照のこと。

現在の地球人類の文明レベルは0.7程度と言われています。レベル1は惑星が母星から受けているエネルギーをすべて使える能力がある文明とされています。地球ならば太陽から降り注ぐすべてのエネルギーに相当するエネルギーを手に入れて使える能力を持てばレベル1ということになります。

半導体の電力効率は向上し続けていますが、性能の向上は電力消費を増やす傾向で推移しています。特に近年の生成AI競争は、使用するGPUに供給する電力量が重要で、人間の脳を超える性能を得るために、現在の10倍、100倍、1000倍という電力を必要とするでしょう。

人間は関心がないものは無いものとしてしまいます。「AIになんか関心はないよ」も良いのですが、関心があろうがなかろうがエネルギー問題は起きます。

私個人の立場を明確にしておきます。

「もっとエネルギーを使いましょう。脱炭素、省エネはやってはいけない」

これにはいくつか理由がありますが、今回はエネルギー使用量に限定してこの文章を書いています。

カルダシェフ・スケールがエネルギー使用量=文明という考え方をするのは合理的です。

私達の活動量はエネルギー使用量に左右されます。活動の結果として生産されるモノもエネルギー使用量に左右されるし、経済活動もエネルギー使用量に左右されるということです。つまりエネルギーを節約することは、生産量を減らす、経済活動を鈍化させるということになります。子どもたちの未来が心配だ、給料が上がらない、GDPランキングが下がったと嘆いている方は是非エネルギーをもっと使ってください。エネルギー効率を考えながら。

私やあなたがどう思おうと、社会は動いています。私は社会ではないし、あなたも社会ではありません。私やあなたがどう思おうと、AI PCが作られ、膨大な電力を使用するAIデータセンターが増えます。省エネや脱炭素などと言うと気持ちいいのかもしれませんが、その気持ちよさで社会が動いているわけではありません。省エネや脱炭素を掲げれば補助金や助成金がもらえるかもしれませんが、そんな目先のカネで未来を暗くしてはいけません。

実感としては、ここで書いたような私のような考え方をすんなり受け入れる人は5%程度です。ですので、現在の日本社会では私は少数派です。多数は正反対の考え方をします。エネルギー問題については大きく意見が分かれています。

完全に受け入れられないにしても、私のような考え方を基に政府や行政、新聞やテレビなどが言っていることを考察してみてください。きっと未来に希望を持つことはできないでしょう。

あわせて過去記事やこちらの記事もお読みください。

人類はレベル1の文明に到達することがあるのかどうかはわかりませんが、仮にそのレベルになったとして、人類より高度な文明を持つ地球外生命体が存在したとしたら、きっと人類は滅亡させられるんだろうなと思ったりします。だって、レベル1になればレベル2やレベル3になろうとするじゃないですか。そうするとエネルギーを地球外生命体と奪い合うことになって、それは許さん、レベル1のうちに滅ぼしてしまえ、ということになりそうですよね。

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