木工旋盤入門者が取り組みやすいテーマをいくつか用意しようと思っています。
体験教室では小鉢を作るようにしていますが、「こんなものも作れる」という引き出しを増やしながら技術を習得できると良いと思っています。
材料の入手はそれなりに大変ですし、練習のための材料の入手にあまり費用をかけたくないので、できれば端材で作れるものの幅を広げていきたい。
その一環として、最近、小笛やオカリナを作りました。塾スタッフにも一人で作れるように練習してもらいました。
今回はウォルナットの端材から小さなお玉(レードル)を作る工程を紹介します。使う刃物はガウジ、スキュー、パーティングツールが主ですが、これについては好みで。私の場合はほとんどスキューでやってしまいます。
まずは円筒状に木を削ります。角材を削り出してここまで数分の作業です。直径4cmほどの円柱になりました。

円柱の直径と同じ4cmの幅とその半分の2cmがわかるように印をつけます。

印をつけた部分が直径4cmの球になるように削ってから、柄になる部分を適当な太さに削ります。10分くらいでやれると思います。直径4cmの球を完全な球になるようにするのがこの工程のポイントです。

不要な部分をノコギリで切って、切り口を滑らかにサンディングします。

こんな治具を作ってお玉を咥えます。治具とお玉の間には粗めのサンディングペーパーなどの摩擦抵抗の大きな紙を挟むとしっかり固定できるでしょう。治具は10分程度で作れるでしょう。

お玉の内側を削っていきます。この工程は数分でやれるでしょう。

これで木工旋盤作業は完了です。

オイルコートする、ガラスコートする、ウレタンコートする、漆を塗るなどして仕上げれば食品に対しても使えるものが作れます。その場合、コーティング剤は食品に使えるものを選んでください。
最初は1時間程度、最終的には30分以内に完成できるように練習すると良いでしょう。
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