なるべく日本語で会話しましょうという話を書きます。
よく人を騙すのにカタカナや英語を並べた「ふわっとした概念」を使うことがあります。
リサイクルという言葉があります。家電製品や自動車を買う時にリサイクル費用というのを徴収される仕組みになっています。
リサイクルを日本語に翻訳すると再資源化という意味ですよね。
家電製品を処分すると資源になるという意味ですよね。
資源は人間の役に立つものです。別の言い方をすると価値があるということです。処分される家電製品には価値があるということになるので、処分する時にその価値分を貰わないとおかしいわけですが、なぜか費用として取られます。
昔は瓶詰めされて飲料の瓶をお店に持って行くと5円10円が戻ってきました。瓶には資源としての価値があるからです。
リサイクル費用として支払ったお金はどこに流れるのでしょうか?
ペットボトルキャップ運動というのもありました。使い終わったペットボトルのキャップを子供たちに集めさせて、それをリサイクルして利用しようという運動でした。
玩具箱をひっくり返して散らばったオモチャをかき集めて玩具箱に戻す労力は、玩具箱をひっくり返す労力に比べると大きいです。壊れた秩序を元に戻すのには多くのエネルギーを必要とします。工場で生産され箱詰めされたペットボトルが多くの人に渡り、ボトルからキャップが外された状態は、玩具箱をひっくり返した状態と同じです。それを集めるエネルギーは大きいのです。その大きなエネルギーを子供の無償の労力に置き換えて、補助金などを受け取って儲けるのがペットボトルキャップ運動です。
子供を騙してお金儲けをする。
困ったことに、その行為を「良い事をしている」と勘違いして子供にやらせる大人がいるのです。騙された人が多いのではないでしょうか?
更に驚くべきことに、こういう話を理解できない大人がたくさんいます。
日本人は日本語で思考しますから、普段から日本語を使って考えていないと思考力も鈍くなるのではないでしょうか?
日本になかった外来の概念をカタカナや英語で表現するのは仕方ないにしても、せめて日本にあるものは日本語で表現した方が良いと思います。