大事なところで手を抜かない

最近は日本の大企業でも検査に手を抜いて大問題になっています。

コスト削減、効率化といった経営上の要請や組織の問題。検査部門と製造部門では社員の地位に差があって、検査部門が声を出しても経営に届かない、株主利益を優先するあまり短期的な利益の増大に関心が向くといった構造問題が指摘されています。

品質が自慢のメイド・イン・ジャパンも怪しいですね。

モノづくりをやっていると「匠の技」みたいなものを持て囃す風潮に疑問を感じることがあります。

日本の製造業は世界的に市場占有率の高い分野が数多くあり、その数は米国を凌ぐ世界一ですが、匠の技に頼っている面があります。サプライチェーン内で図面が共有できていないとか、検査装置やソフトウェアに投資をしていないとか、人の技に頼る構造になっています。そういう状況で「匠の技」を持て囃していると、負担はすべて技術者にかかります。

物事の本質は構造にあります。

ZUKUUでは多様なモノづくりに関わることで視点を増やしてモノづくり全体の構造を理解することに繋げたいと考えていますし、構造こそが最も大事にすべきこと、手を抜いてはいけないことだと思っています。

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