働くことの意味

なんか、最近、「働く」=「稼ぐ」という考えをよく見るようになったように思います。これだと専業主婦は働いていないことになってしまいますが、本当にこれで良いのでしょうか?

「はたらく」は「傍楽」で「傍(周囲の人たち)を楽にする」という意味だと言われます。この意味で捉えると、専業主婦や子育ては「はたらく」ですよね。

「仕事」は「事に仕える」と書きます。ここにも「稼ぐ」という意味はありません。

周りの人を楽にする、事に仕える(英語だとdedicationかな)。これが働くことであると把握すれば、暮らしの風景が変わると思います。

みなさんはマネーの洗脳を受けている自覚はあるでしょうか?

Make moneyだ稼ぐんだと誘導されていませんか?

例えば、毎日株価や為替の変化がニュースで流れますが、投資や投機をしないほとんど人には関係のない数字です。

例えば、大金持ちを称賛する記事や、プロ野球選手の年俸が何十億だ何百億だと持て囃す記事が多いと思いませんか?

例えば、主婦の仕事は年収1000万に相当するなどという言説をよく見ませんか?

住宅メーカーに勤める知人が、某プロ野球選手が住宅を買うというので一番高級な国産社用車で迎えに行ったら「俺を迎えに来るのに国産車とは何ごとだ?」と叱られたとか。自動車修理工場を営む知人が、某有名芸能人が「俺の車の直せば店の宣伝になるからタダで直せ」と言われたとか。どちらも言われた本人から聞いた話ですが、大変憤慨していました。この話、どう思いますか?

そうは言っても「生活のためにお金は必要」という現実はありますから、お金はゼロというわけにはいかないと思いますが、一体、いくらあれば満足なんだ?どれだけ持てば満足なんだ?と思う人を見ることがありますよね。欲望にキリがないというのは、もしかするとすごく貧しいのかもしれません。

私はカネはモノ(設備投資)とコト(技能投資)に変換しようと提案しています。ある程度やれば、モノとコトを使ってモノを産めます。コメづくりもモノづくりもしない暮らしをしていると、頼れるものはカネだけになりませんか?

モノづくりは「事に仕える」境地になれる行為です。良いモノを作れば「傍を楽に」できます。

コメントする