以前の投稿にも書きましたが、近い将来、必要とされる技術者はAI、ロボット、量子コンピューティング、宇宙開発などの分野の技術者が持て囃されると思っています。その辺を睨んでSTEM教育などが流行していると思います。
モノづくり塾には、基本的なプログラミング、AI(主に生成AI)、電子工作、天体望遠鏡製作などを学べる環境がすでにあって、ある程度のところまでは指導なり助言なりできると自負していますが、元々、この施設は「自ら学ぶ」のが主体ですので、手取り足取り教えるということはしませんから、ある程度は自力で学ぶ力が必要だと思っています。
IT分野の技術として当面重要なのは、ぱっと思いつくだけで次のようなものがあります。
- AI(機械学習、深層学習)
- ロボット制御、ロボット制作
- 回路設計(最近はハードウェアをソフトウェア的に捉えて行う開発が増えている)
- サーバークラスターやスーパーコンピューターの構築
- 量子プログラミング
- VRや3Dグラフィックス
おそらく開発用コンピューターのプラットフォームはLinuxが主体でしょう。サーバークラスターやスーパーコンピュータの主流はLinuxだからです。
プログラミング言語ですが、Python、Rust、JavaScriptあたりを学んでおけば良いと思います。組み込みプログラミングの世界ではCやC++が主流ですが、最初に2つか3つのプログラミング言語を学んでおけば、すぐに新たな言語に慣れます。
いろいろなパスがありそうです。
- PCにLinuxをインストールしてサーバークラスターを構築・運用してみる
- ArduinoやRaspberry Pi Picoなどの安価なマイコンのプログラムをPCで開発してみる
- Pythonで生成AIのプログラミングをしてみる
- ドローンの自律航行やラジコンカーの自律走行を行うプログラムを開発してみる
- メタバースのプログラミングをしてみる
- 量子コンピューターのシミュレーションプログラムを開発してみる
- ロボットを動かしてみる
小学生くらいなら、Raspberry Pi 500のような小さなコンピューターを内蔵してキーボードと適当なモニターがあれば、1、2、4、7はやれそうです。子供向けのプログラム開発ソフトも入っているし、安価なので親御さんの負担も少ないです。3万円くらいで揃えられると思います。
中学生や高校生くらいなら、PCを自作してLinuxをインストール、ソフトウェア開発環境もインストールすれば、上記のすべてをやれます。欲を言えばキリがありませんが、予算は10万円くらいから20万円くらいで十分でしょう。
スマホやタブレットは誰でも使える情報機器という色合いが強く、IT教育に使うには制限が多くて適していません。
大人よりも習得が速い子供に、大人の感覚で「簡単なもの」を与えては可能性を台無しにしてしまいます。また「勉強させよう」と思うのではなく、コンピューターを渡して好きにやらせましょう。ゲームばかりする子もいるかもしれませんが、そこは少し目をつむって忍耐強くやる気が出るのを待ちましょう。自主的に学ぼうという気持ちが無いと、モノづくり塾では何もできません。