大谷翔平という「在り方」

凄かった!2,3日余韻が残りました。

メジャーリーグのナショナルリーグ決勝シリーズの第4戦。
大谷翔平が先発し、七回無失点、十奪三振。
打っては場外を含む三本のホームラン。
誰もが数字でその偉業を語った。
けれど、見るべきところは別にあると思っている。

それは彼の野球に取り組む姿勢。
チームへの貢献を第一にしていること。
厳しい練習を淡々と続けること。
チームの仲間を大事にしていること。
これらを、あのレベルで続けられる人はほとんどいない。
彼のような選手は、「俺が俺が」のアメリカ人からはおそらく生まれてこない。
そこには、日本的な「静かな献身」の美学がある。

米国の報道を見ると、二言目にはスタッツ。
相変わらず幼稚だなと思う。
数字で語ることは彼らにとっての文化であり、価値の証明でもある。
だが、数字を並べたところで、大谷翔平の本質には届かない。
彼が体現しているのは、結果よりも在り方そのものだ。
数字で測れない領域にこそ、人の成熟が宿る。
そこを語らない限り、どれだけ称賛しても、本当の理解にはならないと思う。

年齢は私のちょうど半分だ。
それでも、彼の中には経験の重なりを超えた何かがある。
何かに献身的に打ち込んだ人が成し遂げた、あの成熟。
正直、敵わないと思った。

成熟とは、年齢ではなく、どれだけ自分を捧げ続けてきたかだ。
彼はそれを、ただ黙って実践している。

そして、私は思う。
この「在り方」は野球だけの話ではない。
どんな仕事にも、どんな暮らしにも応用できる。
人の目を意識せず、自分の信じる基準で積み重ねること。
その姿勢がある人は、いつか必ず光を放つ。

大谷翔平を見て、「すごい」で終わらせないでほしい。
自分のフィールドで同じように打ち込むこと。
それこそが、私たちができる最高の大谷翔平への賛辞だと思う。

もし、ベストマザー賞みたいなものを選べるなら、大谷翔平のお母さんに贈りたい。彼をあのように育てたのって凄いことだよ。親として見ても、敵わない。

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