ZIKUU基礎教科書目録

まだ、内容は初期原稿レベルですが、ほぼ揃ってきたので目録を作りました。
学校では教えてくれない教養の固まりのような教科書です。
これらは近い将来稼働予定のAI塾長にも学習させますし、完成後には、中高生版への展開も考えます。
その時点で、出版するかもしれません。


ZIKUU基礎教科書・全巻目録

01 エネルギーの基礎

文明はエネルギーの扱いで形を変える。重要なのは量ではなく、変換・制御・保存の設計。人類史は“より扱いやすいエネルギー”を求める流れで発展した。エネルギー理解は技術の本体を見抜く力となり、未来の選択肢を正しく読む基盤になる。

02 素材と構造

素材には固有の性質・癖・限界があり、構造はその扱い方の知恵の結晶。壊れにくさや長寿命は“強度”より“力の流れ”の設計で決まる。木・鉄・土などの素材は、それぞれ異なる最適解を持ち、素材理解が文明の底力を支えてきた。

03 情報とインターフェイス

情報は「人間の感覚」と「道具」が交差する境界で生まれる。情報の質より、インターフェイス(UI/言語)が判断を決める。複雑化した現代では、インターフェイスの設計こそが“世界の見え方”を作り、思考の幅を左右する。

04 価値と経済

価値は価格ではなく“意味の構造”から生まれる。経済は交換の仕組みではなく、資源・制度・人間行動の複合体。市場は合理的ではなく、物語・不安・速度に左右される。価値の本質を理解すると、経済の揺らぎの正体が立体的に見える。

05 共同体の工学

共同体は人数ではなく“構造”で決まる。役割の重なり・距離感・合意形成の型が安定性を作る。小規模は判断速度が速く、摩擦を抑えやすい。国家依存が弱くなる時代、共同体設計は生存戦略となり、未来の生活基盤を支える。

06 文化と美意識

文化は長い時間をかけて育った“感性のOS”。美意識は自然環境・生活様式・言語の積層で生まれる。人間の判断や行動は、美意識という無意識の構造に左右される。美意識理解は、文明の深層を読む視点を与える。

07 日本語と文化

日本語は文法より“気配・間・語感”が中心で、世界でも特異な非線形言語。日本人の思考・行動・美意識はこの言語構造に強く依存する。語感を鍛えることは、日本文化の深層理解と、判断の精度向上に直結する。

08 未来技術の扱い方

技術は便利さではなく“世界の再設計力”。AI・自動化・分散化は社会構造を変える力を持つ。未来を見るには、技術そのものより「何が可能になり、何が不要になるか」を読む必要がある。技術理解は未来の地図になる。

09 読書術

読書は情報収集ではなく“思考の筋トレ”。行間・語感・構造を読むことで、判断力の核が育つ。速読より“立ち止まる読書”に価値がある。読書は他人の頭を借りて世界の見方を増やす行為であり、自分の内的OSを育てる方法でもある。

10 空気と潮目の構造

日本人の判断は言語より“空気”が先に働く。空気の速度と濃度が誤作動すると、集団が暴走する。潮目とは、空気が訂正不能になる境界。空気を観察・調整する技術を持つことで、集団の判断ミスを防ぎ、安全装置として機能する。

11 道具と教育

道具は人間の身体を外部に拡張する装置。道具の進化は教育の形を大きく変えてきた。AI時代には“判断軸・身体感覚・道具理解”が教育の中心となる。道具の本質を理解することで、変化の激しい時代でも自分の軸を保てる。

12 日本文明

日本文明は“中心なき長期持続”が特徴で、自然との調律・手仕事・小規模性を核に発展した。外来文明を高速吸収し、日本化する能力が強い。生活と美の融合、素材の扱い、空間感覚など独自の特徴は、未来にも強い力を持つ。

13 健康

健康とは数値ではなく“自分の身体と生き方を扱える状態”。正常値は人工物であり、自分の最適値を知ることが重要。老い・痛み・不安は身体からのメッセージ。健康は目的ではなく、人生を支える“設計可能な地盤”である。

14 自立共同体の工学

自立は個人ではなく共同体の構造で決まる。努力が蓄積する収束領域(道具・修理・技能)を育て、外部依存の部分を明確に線引きすることが安定の鍵。小規模な自立システムは文明後期でも強く、生存戦略となる。

15 行動学

人は“動いてから整う”。行動は不安を抑え、脳の暴走を止める装置。小さな失敗は学習と回復の材料で、行動の継続が自己効力感を育てる。行動を許容する環境は人を強くし、共同体の安定にもつながる。

16 規模と構造の行動学

人間集団は家庭・組織・国家のどれもが三層構造(行動・仕組み・制度)で動く。摩擦の多くは層の取り違え。規模の違いを読み替えると、対立が解消し、共同体の秩序が安定する。スケール理解は判断力を高める基礎。

17 議論のための論理

議論は勝負ではなく作業を進める技術。論点・前提・推論を整えるだけで、議論は驚くほど機能する。詭弁は敵ではなく構造の乱れ。型を使えば、共同体・教育・組織の判断精度が大きく向上する。

18 ニュースの読み方

ニュースは事実ではなく“編集された物語”。映像・言葉・アルゴリズムが感情を操作する。一次情報を見ることで、演出と事実を切り離せる。ニュースとの距離を設計することが、判断力を守る最大の防御になる。

19 テンプレートの世界と逃げ方

現代は行動・思考・感情がテンプレ化しやすい。テンプレは“速いが浅い”思考を生み、判断力を奪う。速度を落とし、距離を置き、観察を取り戻すことでテンプレの呪縛から抜け出せる。非テンプレの生き方は強靭。

20 日本政治と民主主義

日本は制度より生活倫理に依存した社会で、制度疲労が進むと善意が支えきれない。国家は限界を迎えつつあり、共同体の判断力が未来を決める。政治を見る際は人格でなく“制度設計能力と利害”で読む必要がある。

21 経済の歴史と構造

経済は循環ではなく不可逆の変形で進む。供給過剰とAIが文明を後期化させ、大規模システムは脆弱化。生存戦略は技能・共同体・自立性を持つ“小文明”にある。経済の本質は規模による強弱と構造の寿命にある。

22 間違いの科学

人間は構造的に誤る存在で、間違いは能力ではなく脳の仕様。誤りの多くは速度・感情・思い込みに起因する。前提確認・速度調整・言語化でほとんど防げる。間違いは“使う”ことで成長資源に変わる。

23 日本と世界の美術

美術は世界観の技術。日本は自然・生活・素材を重視し、世界は権威・合理性・概念を重視する。美意識の差は文明の深層構造を映す。AI時代こそ、日本的な生活美・素材感・間の感性が価値を増す。

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