過去に書いた論文の要約です。
まずこれを読んでみてください。
「移民・難民政策のグローバル・ガバナンス化 — Global Compact for Safe, Orderly and Regular Migration(GCM)と大規模財団資金の構図から読み解く」
1. 研究背景・目的
- 21世紀初頭、SDGs・ESG などの国際的資金・制度が「気候変動」「保健」「ジェンダー」「教育」へ拡がる中、資本は「人」に関わる分野へ再配分しつつあるという仮説。
- 本稿はその中でも特に「移民・難民」という「人の移動」に焦点を当て、なぜこの分野が国際的な制度化・資金化の対象となったのか、そしてその背後にある「国家を超える統治レイヤー」が存在するのかを検討する。
2. 移民・難民をめぐる制度枠:GCM(Global Compact for Safe, Orderly and Regular Migration)
- 採択:2018年12月、国連により初めて「人の移動」を包括的に管理する多国間合意として採択。
- 特徴
- 非拘束性:法的拘束力はないが、国際協力の基盤を提供。
- 目的(23項目):人権保護、労働移動の促進、データ・技術・能力開発、責任分担など。
- 多層ガバナンス:国家・地域・民間・移民自身が関与。
- 最新動向
- 2024年の事務総長報告で、GCMは「気候変動・ポストパンデミック復興・SDGs」と連動し、「人の移動」が主要グローバル変動の中心と位置づけられる。
- 地域レビューも活発化し、各国・地域での政策整合性が検討されている。
3. 大規模財団・資金フローの視点
- Bill & Melinda Gates Foundation など大規模財団が移民・難民分野に投資。
- 例:UNHCRへの緊急支援、IOMへの南アフガニスタンでのコミュニティ・免疫プロジェクトなど。
- 2023年の総開発金融での約29%が移民関連プログラムに投資。
- 資本再配置仮説
- 気候関連投資が飽和し限界に直面している一方、移民・移動人材が「人・データ・移動」という新たな資本フロンティアとして注目される。
- 結果として、移民は単なる人の移動ではなく「国際制度に組み込まれた可変資源・管理対象」として位置づけられる。
4. ガバナンス変容の3つのレイヤー
| レイヤー | 内容 | 具体例 |
|---|---|---|
| 労働移動・人材流動 | 法的移動経路の拡大、労働・教育機会の提供 | GCM第5目的、国際的労働市場の構造化 |
| デジタル監視・データ統合 | 移民データの収集・統合・活用 | GCMのデータ分解戦略、財団の保健・教育支援によるデータインフラ |
| 主権の拡張/薄弱化 | 国際協調・責任分担による国家主権への外部条件の増加 | GCMの多国間協調モデル、資金・データによるインセンティブ |
5. 仮説:単一世界構造への進路
- 移民・難民を「可動する人材/資源」として制度化・資金化・データ化することで、国際的に監視可能な移動ネットワークが形成される。
- これが最終的に「国民国家中心ではなく、移動可能性・流動性を前提としたグローバル統治モデル」へ進む可能性があると論じる。
- ただし、これは「仮説的・構想的」であり、現段階では観察できるレバー(制度、資金、データ)を示したにとどまる。
6. 結論・今後の研究課題
- 結論
- GCMと大規模財団の資金シフトは偶然ではなく、21世紀のグローバル・ガバナンスにおける「人の移動」がキーになる構造的転換を示す。
- 研究課題
- 各国の移民政策がGCMの目的・資金・データインフラとどの程度連動しているかの定量分析。
- 実際に設置されている移民管理インフラ(デジタルID、データプラットフォーム、トラッキングシステム)の事例分析。
- 移民本人・コミュニティ視点での「管理可能性」の質的調査。
- 国家主権・民主統治・地域文化との関係で、グローバル人材流動モデルがもたらすリスクと帰結を批判的に分析。
要点
- GCMは国際的に移民を管理・活用する枠組みとして設計され、非拘束ながらも制度的影響力を持つ。
- 大規模財団は移民関連資金を増やし、データ・インフラ整備に寄与。
- 労働移動、データ監視、主権の再構築という3つのレイヤーが相互に作用し、最終的に「移動可能性」を核としたグローバル統治モデルへと向かう可能性が示唆される。
国家を超える資金循環構造がある
国家を超える資金循環構造があって、その構造の中に、国際機関・財閥・教育や研究・メディア・官僚機構・政治家が含まれ、それらが一体となって、方向性を持って動く。移民難民問題だけでなく、気候変動、保健、ジェンダー、教育などの多岐に渡るテーマが、この構造で動きます。
それぞれの層の参加者にとって、国際的な評価、選挙での票と地位、出世、好きな研究、天下り、自分が世の中を動かしているという快感、良いことをしているという快感といった報酬があるから、強制しなくても勝手に回る構造です。条約も法律もいらないし、選挙もいらない。
これは、欲が回す構造で、壊すのは困難です。
高市早苗にもできません。
金も名誉も承認も高評価も要らない。
そういう人間はほとんどいませんから、この構造の中では無理だと言ってもいいかもしれません。
これは自慢話ではありませんが、私は東証、大手証券会社、ホンダ、日本生命、資生堂、アップル・・・といった企業で仕事をしてきました。そういう現場では、東大卒の人と仕事をすることが多いのです。
国立大学で学ぶということは、そのコストの8割は公費です。
ほとんどが公費で学んで、自分は頭がいいんだ、特別なんだ、有利に生きられるんだと、見識の浅い人たちが、卒業生のネットワークやブランドを利用して、さらに公費を引っ張ってきて、自分の報酬を上げるという光景を見ることは珍しくありません。
彼らは、公費で学ばせてもらったのだから、卒業後に社会に恩返ししたいとは思わない。
最初はそう思っていても、いずれ欲に絡め取られていく。
いわゆる、天才と読んでいいような人は、ほとんどいません。
そういう人が、この資金循環構造の中に座ります。
AIが加速装置になる
AIはこの構造に組み込まれると加速装置になります。
テック系の人たちが好きな、
- 最適化
- 効率化
- 高速化
その影響を想像する知性のない人たちが、AIを使ってこれをやる。
挫折や絶望を経験したことのない、優等生ほどこれをやる。
実際に、現在の生成AIは、すでに危ない方向性を持っている。
例えば、社会を騒がせているエプスタイン問題。
たまたま、先日、海外のニュースをAI文字起こしをして、生成AIでそれを翻訳させようとしたら、翻訳できませんと言われる。
すでに生成AIが方向性を持っているのは明らか。
彼らは、それをコンプライアンスと呼んでいますが、ニュース=公開情報を翻訳出来ないというのは異様でしょ。
そのコンプライアンスと呼ばれているものを決めているのは人間です。
批判されないための効率化です。
結果的に、多くの人に届く情報の一部に欠損が出る。
判断の方向が決められる。
これは世界経済フォーラムなどで話し合われている物語と同じ構造です。
この物語は、最近話題の振興政党と相性が良さそうです。
彼らの背景、人脈などを見ると、納得性があると思います。
一方で多くの人は
宿題をやらないと先生や親にに叱られる、勉強していい会社(安定していて高給を得られる会社)や役所に入る方が得だと教わる、そのように教育される多くの人がいます。
これらの人々は、自分で決めて、自分で責任を負うよりは、どこかに勤めて給料をもらって、責任は会社や上司という方が楽だと考える。
- 眠くても朝早く起きて会社に行く
- 満員電車のくしゃくしゃになりながら会社に行く
- 体調が悪くても休まずに会社に行く
- 倫理的に不味いと感じても、上司の命令だからやる
これは鎖みたいなものだけれど、自分の判断と責任を他人に委ねる方が楽だから、自ら喜んで鎖につながれにいく。
結果的に、上の資金循環構造の中に取り込まれて、働いて搾り取られる側に回る。
でも、文句は言う。
文句は言うけど、やめられない。
楽だから。
ZIKUUはどうしているか
ZIKUUでは、
- 儲けない設計をしてる
- 欲の制御
- 欲しいは作りたい、に変換しようと言っている
- 欲の変換
- 塾長が便所掃除をする
- 権威を置かない
- 作るもの学ぶものは自分で決める
- 判断と責任を自分に引き戻す
- 基礎教科書を作る
- 読み書きそろばんができて、この教科書群を読めば、自走できるようになる
- 人を評価しない
- 承認欲求に引っぱられない、人を比較しない
- AIに答えを出させない
- AIに方向性を持たせない、判断させない、効率だけを追求しない
- 3つの知
- 形式知(受験に有利)だけでは不十分で、暗黙知や身体知を含めたものを知と呼ぶ
- 最小限のルール
- 自由と自立を重んじる
これは、前述の資金循環構造の横に、別の仕組みを置くことを目的にしている構造です。
ZIKUUの塾生になってくれというつもりはありません。
考えて欲しいのです。
できれば、行動に移して欲しいです。
「なぜ高市早苗が移民や夫婦別姓に反対できないか」への1件のフィードバック