自由の技術―操り人形にならないために

「やりたいことをやれ」

故本田宗一郎氏の本のタイトルだ。

怖いオヤジ、屈託のない笑顔、ときに無謀とも思える挑戦。魅力的な人だと思う。
私なんぞには届かないところに生きた方ですが、気分だけは真似たい。
ZIKUUも「やりたいことをやれ」が基本方針で、コミュニティーへの参加意識さえあれば、来ても来なくても、いつ来ても、何をしても自由。だから、何でもやれるように、最初から設備を充実させた。

多くの人が、自分の自由意志で行動していると思っているが、実際は、条件付けや方向付けされていることの方が多い。

私は、宿題やらない、先生に言われたことを親に伝えない、ダメだと言われたことでもやってしまう、そういう子どもだった。まわりの大人たちの目には、何を考えているかわからない、始末に負えない、子どもに映ったようだ。関わった大人たちが、暖かく見守ってくれなかったら、今の自分はこの世にいないかもしれない。

感情を観察する

人間の意思決定の多くは、理性ではなく感情がトリガーになっている。
だから、社会のさまざまな仕組みはそこを狙って設計される。

  • 恐怖→「危ない、今すぐ対策を、これがあれば安心」
  • 不安→「この商品がないと困る、今すぐ買え」
  • 欠乏感→「まだ足りない、今買わないと損だ」
  • 群衆心理→「みんなやってる、バスに乗り遅れるな」

広告、ニュース、政治メッセージ、宗教の勧誘、SNSアルゴリズム。
すべてが人の感情を動かす設計になっている。

私はいつもこうしている

怖い、嬉しい、腹が立つ(感情)

なぜ自分はそう感じるのだろう?(観察)

行動

感情と行動の間に観察を挟む。

要するに、条件付けや方向付けを一旦疑うことにしている。
そして条件付けや方向付けの影が見えたら、それから距離を取るようにする。

  • 恐怖→行動
  • 不安→行動
  • 怒り→行動
  • 欲望→行動

この回路に乗っている限り、テレビでもSNSでも広告でも政治でも、簡単に引っ張られる側に回る。

だから、自由の第一歩は、自分は何を感じているか、なぜそう感じたか、それは本当に自分の感情なのか、を一瞬でもいいから立ち止まって観察するのが良い。

まとめると、

  • 自分の感情を観察しないと操られやすい
  • 感情を観察すると、世界から少しだけ自由になる

と言える。

自分の観察者になろう。
これが最初に伝えたいこと。

人はなぜ操られるか

結論から書くと、

楽だから。

人間の脳は省エネ設計だ。
極力、考えるエネルギーを使いたくない。
だから、条件付けや方向付けがされ、慣れた反応をするだけになる。

  • 何を怖がればいいか
  • 何に怒ればいいか
  • 何を買えばいいか
  • どちらが正しいか

それを外から与えられれば、自分で考えなくても済む。

  • 切り取った情報
  • みんなが言っている
  • 感情に従う

は、省エネ脳には、とっても都合がいい。

感情と行動の間に観察を入れるのは、それが一瞬であってもエネルギーを使う。

自由を妨害する者

人間は社会的な生き物だから、同じ感情や価値観を共有すると仲間意識が強くなる。

  • 一緒に怒る
  • 一緒に怖がる
  • 一緒に敵を作る

本当は、それほど腹も立たないし、そんなに怖くもないし、敵なのか見方なのかもよくわからないのに。

「あなたも、そう思うでしょ?」「そうそう、そうだよね」

これは、身の回りでよく見る光景だ。

そして、同調する姿勢を見せないと、

  • 仲間はずれ
  • 影で悪口や悪い評判

という罰が与えられる。
「あなたのために」という優しい言葉がセットになることも多い。

そういう集団や雑談に中にいると、私は魂がすり減らされているような気持ちになる。
集団の感情に巻き込み、集団の感情の保守部品として扱おうとするからだ。

まとめると、

  • 集団の感情に身を任せると楽
  • その楽と引き換えに、少しずつ魂がすり減る

だ。

操り人形が、操り人形仲間を増やそうとする。
そして、自由に蓋をしていく。

多勢に無勢

戦争、ダイオキシン問題、ワクチン騒動、ゴミ問題。
私たちは、これまで、隣人を監視し、理論や論理ではなく感情の鎖をはめてきたではないか。
その状況は、今でもまったく変わっていない。

自由を妨害する「みんな」が多勢だ。

多くの人がその「みんな」に従うか、戦うかの二択だと思っているが、そうではない。

答えは、

  • 観察し
  • 少し距離をとって
  • 別のものを作る

だ。

同じ感情ゲームに乗らない。

自分たちの重力圏を作る

自分たちの重力圏を作る。
外部からの条件付けや方向付けに強く影響を受けない、自分たちの重力圏。

それが小さな共同体だ。

ZIKUUがやっていることが、まさにそれで、

  • AI塾長→共同体内知性
  • 設備や道具→共同体内生産

つまり、

  • 自分たちの知識体系
  • 自分たちの道具
  • 自分たちの場所
  • 自分たちの暮らし

を自分の重力圏として置く。

まとめると、

  • 自由とは戦って勝つことではない
  • 自由とは自分たちの世界を作ること

ということになる。

そうすることで、みんなとは違う土俵で生きることになる。

重力圏を作る技術を身につけて、あなたの重力圏を自分で作ってほしい。
そして「やりたいことをやれ」。
私はそう願っている。

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