体験教室の裏側

ZIKUUの体験教室はモノづくりの世界への入口として用意したメニューです。

塾生になると、自分で試行錯誤するのが主になりますが、体験教室は決まったテーマで決まった時間内に成り立たせるということが主になります。

木工旋盤を例にとると、自分で削るだけなら、音や振動を感じながら、自分の手元を見ているだけです。

これが体験教室で、受講者の相手をする場合は、

  • 手元の刃物
  • 回転音の変化
  • 切削音の変化
  • 受講者の姿勢
  • 受講者の指導や支持に対する反応
  • 力の入り方
  • 呼吸
  • 表情
  • 集中が切れたタイミング
  • 楽しくなって攻め始めたタイミング

を並列で見ます。

そして、必要に応じて介入するわけですが、介入し過ぎると受講者が自分で掴む機会を奪うし、放置すれば失敗して心が折れる。

だから「あと5秒見守るか」「今すぐ声をかけるか」を常にやっている。

経験者同士だと、「さすがにここではその角度で突っ込まないだろう」「ここは横方向には力を入れないだろう」みたいな「やらない動き」を共有している。

これが、未経験者だと、「次に何が起きるかわからない」から「起こりそうなことを予測する」ことが必要です。
やっている本人は変なことをしている自覚はありません。

うまく終われば、受講者は「何も起きなかった日」に見えて「楽しかった」で帰るけれど、こちらは、何十回も起こりそうな未来を潰している

今、開発しているPivot Reasoning Engine = Pivotを回して意味断面を切り出すツールで、観測→仮設→次の観測みたいなことをやるわけですが、体験教室ではそれと同じことを人間がやっている。
逆に言えば、人間がやっていることと同じことを、コンピューターでやろうとしているのがPivot Reasoning Engine

塾生メニューの場合は、少し状況が変わります。

テーマは塾生が決める。
期限も塾生が決める。

だから、私は、決まった時間で成り立たせるという責務を負わない。

かといって放置するわけではなく、起こりそうな未来を潰すこともあります。

観察し、考え、判断し、手を動かす。
これをやらないと自走できるようにならないので、少しずつ放置する方向に行くようにしています。

でも、これはこれで難しくて、あまり早く放置してしまうと、浅いところをウロウロしがちで、もっと深い世界があるのに、それを知らずに先に進んでしまうという残念な事態になる。

ZIKUUでは、やりたいことはなんでもやって良い。
そのための、最初の一歩を踏み出しやすくする。
だから、機械や道具を揃えて、工房がいつでも使えるように整備しておく。
そして、時々、面白そうなものを見せて手渡す。

そういう方針でやっていますが、やりたいことをやるって、案外できないことが多いです。

やりたいことを我慢する、やりたいと言うと駄目だと言われる。

もしかすると、そういう経験ばかりだったのかもしれません。

最初の一歩は永遠です。
常に、最初の一歩の次にも最初の一歩が続きます。
だから、何かをやってみようと思ったときの最初の一歩が重かったら、その先の最初の一歩も重くなります。

ZIKUUは怖いところではないので、気軽に最初の一歩を踏み出してください。
やりたいことが途中で変わっても構わないし、嫌なら辞めてもいい。
縛るものはほとんどありません。

どこまでも付き合います。

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