モノづくり塾で使用するコンピューターはすべてLinuxを採用します。スマートフォンのOSについてもLinuxと言いたいところですが、まだ使用できるハードウェアの制限があり十分に成熟していないこともあって塾標準の設定はせずにiOSでもAndroidでも構いません。
システム管理、システム構築、ソフトウェア開発を学ぶ環境はLinuxに統一します。Linuxでできないことと言うとiOSネイティブアプリケーションの開発くらいです。これを書いている時点でデスクトップOSのLinuxのシャアは5%弱ですがサーバーOSでは圧倒的なシェアのLinuxを使用することには合理性があります。また、ソフトウェアの開発環境やサーバー管理ソフトウェアなどが用意に手に入るので将来IT系のエンジニアを目指す方にも使い慣れていれば有利でしょう。
WindowsやMacOSに対してLinuxを使用する利点は「選択肢が多いこと」と「オープンソースであること」です。「多くが無料であること」も利点かもしれません。
WindowsやMacOSのソースコードは一般の人が見ることができないブラックボックスですが、Linuxは誰でもソースコードを入手することができて自分でソースコードからLinux OSを自分で仕立てることができますし、ソースコードが衆人の眼に晒されることで不正や欺瞞の防止に有効です。例えばユーザーの使用環境や使用状況、個人情報を無断で収集するコードが混入する危険性が低くなります。
通常Linuxというとカーネルと最小限のシステム機能をセットにしたOSのコア部分を指します。その上で様々なディストリビューションと呼ばれる派生系が作られて配布されます。モノづくり塾で推奨するものはDebian/Ubuntu系のディストリビューションです。私自身はUbuntuを家内はPop!_OSをとUbuntu系ディストリビューションを使用しています。
下のスクリーンショットはKDE Plasmaというデスクトップ環境が載ったKubuntuというUbuntu系OSのデスクトップ画面です。数ステップの操作でMacOSのような外観にカスタマイズすることができます。気分だけMacOSのLinuxといったところでしょうか。起動直後のメモリ消費量は700MB未満となかなかの軽量OSです。
もっと軽量なディストリビューションも存在しますし、32ビットPCで使用できるものもありますから、10年以上前の古いPCを現役選手として復帰させることもできます。
モノづくり塾のコミュニティーに属するみなさんには道具を使う側に立って欲しいと思っていますので、PCのOSくらいは自分でインストール・設定して自分の道具として使ってください。
モノづくり塾ではPC部品を買い集めてPCを組み立て、Linuxをインストールするまでの指導をします。