やっても出来ないこと・やれば出来ること

今年の大谷翔平選手は凄かったですねー。打率が少し足りなくて3冠王にはなれませんでしたが、メジャーリーグ史上初の50本塁打50盗塁を大幅に上回る記録を作るなどの大活躍でした。チームの雰囲気も良かったし、自分の価値や立場をよく理解しているようにも見えました。

自分が大谷選手のように野球ができるのかと言えばノーです。これは滅多に使うことがない「絶対」だと思います。明らかにやっても出来ないことです。

ここでは大谷選手のような超一流を除外して考えます。

みなさんは、出来ないことと出来ることをどうやって判断しますか?

普通はやってみてから判断しますよね?

超一流の人を除いて、自分以外の人が出来ていることは自分にも出来るかもしれないと思いますか?

私は思います。

過去にやって上手く行かなかったことについてはどうでしょうか?

もしかすると、もう一回やったらできるかもしれないと思うことがありませんか?

私は思います。

人々の様々な行動をよく見て、過去の失敗を引きずらなければ、出来るかもしれないことはたくさん見つかるはずです。

モノづくり塾で私のやることは、やって見せることと失敗しても落ち込まないことの2つです。失敗はむしろ進んでしようと思います。失敗の積み重ねが成功の条件です。

私がやっていることなんて、超一流でなくても出来ることばかりです。出来るまでの時間は個人差があるかもしれませんが、真剣に取り組みさえすれば必ず出来ます。

ですので、モノづくり塾は、学校のように3年経ったら卒業みたいなことはしないで、2年で出来るようになれば次の段階へ、3年で出来るようにならなければ出来るまで待つ、速い人と遅い人の優劣はつけない、というやり方をします。

やってみたい、出来たらいいな、やりたい、やらなければならない。そんな動機が少しでもあれば、是非、やってみて出来るか出来ないかを判断して欲しいです。自分の可能性に蓋をしないで欲しいです。出来ない理由(言い訳)を探さないで欲しいです。

ソフトウェアを作る、ギターを作る、家具を作る、ロードバイクを作る、家を建てる・・・

私がソフトウェアを作るようになる前は、何も知りませんでした。文学部出身でタイプライターを使った経験がある程度でワープロも使ったことがありませんでした。最初は上司にPCのソフトウェアを作れと言われて始め、「出来ない奴」と思われるのが嫌で独学で勉強し、だんだん面白くなってハマったという経緯でした。まさか自分がソフトウェア開発の専門家として生きるとは思っていませんでした。

ギターを作るようになったのは東北大震災がきっかけでした。コンピューターの画面に向かってキーボードを打つ毎日も嫌ではありませんでしたが、生産が止まる、供給が止まる、買いたいものが買えないという状況を見て、何が起きても供給を止めない生き方ができないかと考え、なるべく手道具だけでギターを作るという訓練を始めました。電源を喪失しても生産が継続できるようにと考えました。45歳を過ぎ、木工経験ゼロからのスタートです。

家具作りにはあまり関心がないので、その分、下手です。なんとかやれるという感じですが熱量が足りないという自覚があります。

ロードバイク作りは、ギターを作り始めた頃からやりたいことでした。旋盤やフライス盤、専用工具などを手に入れないと出来ない作業があるので、始めるまでに随分と時間がかかりました。

家を建てるのは、塾の建屋を建築したのが初めての経験です。まだあまり上手くできませんが、これから経験を積んでいきます。基礎技術は十分にあると思うので経験さえ積めば出来るようになると確信しています。

振り返ってみると、自分がやりたくて始めたことは少ないですね。ロードバイク以外は「やらなくてはならないこと」か「やった方が良いこと」でした。

そんな経験があるから「やってみたら?」と言うようにしています。

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