正義って難しい

人によって正義が異なることがあるので、正義はぶつかり合うことがあります。軽々しく正義を口にしない方が良いと思っています。

今、兵庫県知事を巡る異常事態に注視しています。

みなさんもこの異常事態をネットで情報を集めて観察してみてください。

既得権益という言葉はご存じだと思います。既得権益層は「税金に群がる人たち」みたいな意味になるでしょう。

役所の職員が職員OBに仕事流す、許認可に必要な検査などを行う機関に役所の職員が天下りする、税金で食べている役所の職員に取り入って仕事をもらう、知事が自分の退職金を増やす・・・

いろいろなパターンがあります。

こういう人たちは「思想や哲学よりカネ」「公益より私益」「未来よりも今」ということになりがちですから、思想が異なる保守派と思しき政党と革新派と思しき政党が協力するといったことも起きますし、「自分は老人だから」と老人のための政治を求めるアイデンティティポリティクスと呼ばれることが起きます。

そしてそんな人たちは自分の権益を守りたいと思うので、身内に利益を回して共犯者のようなものに仕立てます。善良な人たちがそういうことをします。

どこの国とは言いませんが、役人比率の多い国は腐敗しますね。ヨーロッパにはそうして破綻した国がありますよね。

既得権益層に人にとっては自分の利益を守るためには身内の利益を守る必要があります。このような人たちにとって、身内の利益を守るのが正義です。思想や哲学、公益や未来を優先しないのであれば、身内の利益を守るのが正義です。

公務員や役人は公僕ですから、公全体に対する奉仕者です。国会なら国民、市議会な市民が公です。本当にそう思っている人はあまり居ない気がしますが、これが前提ですよね。

ちなみに日本国憲法では「公務員は普通選挙で選ばれた者」という定義ですから、選挙で選ばれない役人は公務員ではなく、憲法の定義では官吏です。GHQ占領中に作られた国家公務員法でこの定義を上書きして官吏が「我々は公務員だ」と宣言していますから、もしかすると憲法よりも国家公務員法という法律の方が強いのかもしれません。これって危ういと思いませんか?困ったことに公教育を実施しているのが所謂公務員なので、学校教育の中でこのことに触れることはありません。都合が悪いですもんね。

地場産業が弱かったり、相対的に役人の比率が高かったりすると、家族や親戚に役人がいたりして、既得権益層に投票するように誘導されます。これが組織票と呼ばれるものです。組織票は労働組合などの組織にいる人の票だけではないのです。

モノづくり塾は「思想や哲学よりカネ」「公益より私益」「未来よりも今」にならないように慎重に活動しています。既得権益層にはならないと強く決意していますから、補助金や助成金に頼りませんし、行政や政府から仕事をもらおうとしません。私たちはモノづくりを推奨して産業を活発にしようと提案しています。これが私たちが立つ正義ですが、他の正義とぶつかる気はありません。産業が活発になって、人々が価値を産むのが当たり前になれば自然に収まるところに収まると思っています。

みなさんは「思想や哲学よりカネ」「公益より私益」「未来よりも今」だと子供に教えますか?他人のことはどうでも良いからとにかく儲けろと教えますか?他人の脚を引っ張って自分だけ生き残れと教えますか?

私は自分の生まれ育ったこの国を腐った国にしたくはありません。あるべき姿というのを常に意識して生きていきたいと思います。その上で、みんなで頑張ろう!

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