リモート林業、長野県内で試験開始 人工衛星経由で重機操作、今後5年間での実用化を目標に 北相木森水舎(北相木村)
https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2023072500078
林業も農業も人手不足でにっちもさっちも行かない。そんな状況になっています。人手不足の問題は運輸業などでも指摘されています。
上の報道記事はスターリンク衛星を使って重機と通信してリモート操作をするという実験のことが書かれています。
上野原は都内へのアクセスが良いのが幸い(災い)して、都内の大学に進学した若者が卒業後もそのまま都内に在住して働くケースが多く労働人口が減っています。
日本の社会の上層部には非生産労働者が資本の配分を決めます。政治家、役人、学者、メディア関係者などが資本と情報を管理する社会です。3K(危険、汚い、きつい)を敬遠する風潮を作ったもの彼らです。今ではユーチューバーになりたいという子供が増えているそうで、そんな気分も3Kを敬遠する流れを作るでしょう。
林業は体力的にきついし危険を伴う仕事です。成長に何十年もかかる木を相手にする仕事ですから忍耐強さも求められます。上野原のようなところで地域おこしをするなら林業、製材、建築・家具・日用品というサプライチェーンの構成員が増えるのが良いですね。芸術家やパン屋やカフェが集まっても状況は良くなりません。人口減少は止まりません。
同時に木製品の使用を促していくような施策も必要でしょう。公共施設の建設には木を使うとか、木の使用率の高い建築などには優遇税制を敷くとか。
我々がどんどん森林を活用しないと荒廃するだけでなく資金力のある外国人に買われてしまいます。
石炭の採掘の盛んなオーストラリアの炭鉱夫の給料は年収にして2千万円くらいだとか。彼らは日本製の重機を使って採掘を行うのですが、その重機にはいくつものセンサーが取り付けれていて故障診断や運転状況の診断をリモートで行い、不具合が出そうなら即座に対応できるのだとか。3Kと言われる職種でも実態は3Kではないのです。
林業や農業でもどんどんやったらいいです。センサー、マイコン、コンピューター、ネットワーク。道具は全部あります。
大事なことなので何度も書きますが「知らないことは考えられない」のだから、林業に従事している人も情報技術を知ってその用途を考えられるようになるか、思い切って異業種の人を取り込んで仕事のやり方を刷新していった方が良いです。知らない・やらないの先には衰退や絶滅の道を辿るか悪徳コンサルタントにぼったくられて逃げられるか、そんな未来にしかならないのではないかと思います。
私は生産設備という資本と情報と知識の3つを共同体の武器にすると良いと思っていて、以前からカネをモノ(生産財)に変えよう、ITをもっと勉強しようと提案しています。資本と情報を他人に委ねるのは危険なのです。
モノづくり塾は将来の労働人口を作ることに関心があります。モノづくり設備は可能な限り増強していきます。そこでモノづくりの技能や知識を身に付けることで、生れ故郷で起業をする若者が出てくることを期待しています。