現在約5割です。1000万円を稼いでも使えるのは500万円。税金や社会保険など至るところで政府が抜きます。この割合を6割にするという流れも見えてきました。
積極財政派と消極財政派が口汚く罵り合いながら税制や通貨のあり方を話しています。
積極財政派は政府が「国の借金」と言ってきた嘘を暴いて「政府の借金」だという見解を広めたと自負しています。中には近代貨幣理論の「徴税権のある政府が自国通貨建て国債を大量に発行して政府の借金を増やしても国は破綻しない」という理屈を全面に押し出している人もいます。
確かに国は破綻しません。
借金をすると債務者と債権者という立場が生れます。国債発行をして政府が借金をすれば政府が債務者で、市場に流れた国債を手に入れた人が債権者です。債務者は債権者に返済の義務があります。
債権者は多くの日本国民ではありません。市場で国債を買う人たちです。マネーはそこに流れます。
債務者である政府は徴税権を駆使して多くの日本国民に借金の肩代わりをさせます。国が破綻することはなくても国民の暮らしは悪くなるばかりです。所謂経済の専門家ってあまり一人ひとりの国民の暮らしには関心がないんですよね。
マネー市場という存在は私たち市井の人間が変えることができない大きな仕組みですから、生き残るためには私たち自身が変わっていかないといけません。私は随分前から「カネはモノとワザ」に変えようという提案をしていますが、これはマネー市場の影響下から少し離れた位置に身を置こうという提案です。モノづくり塾的に表現すればモノは生産設備や道具、ワザは知恵や技能です。
マネー市場を運営している人たちは、自分たちが選んだ人だけが豊かに暮らせば良いと思っている人たちです。そこに選ばれたくて愛想よく小賢しく振る舞うのが最近支持率を落とした政権の人たちなどです。減税などする気はないのです。