頭の中にある設計をそのまま材料に反映して行きあたりばったりで作るのも嫌いではありません。ロードバイクフレームなどは、ジオメトリーだけは正確に描いてから製作に取り掛かりますが、それ以外の部分については現物を触りながら感覚で調整してしまいます。
そうは言っても、初めて作るものに関してはしっかり設計をしてから製作に取り掛かった方が失敗は少ないです。「こんな筈じゃなかった」ということは避けたいですよね。
CADを使う利点は設計を数値として記述・記録できること、やり直しが比較的容易なことなど。それらの利点を享受しながら、CADの上で何度も設計の検討します。個人の狭い世界であれば、このような利点があるだけで十分に使用する価値があるでしょう。他の人と設計を共有するのにも有用です。
しかし大事なのは、より大きな視野で見たときのCADの利点です。
現代のモノづくりの現場では、CADを起点にして、設計、強度計算、資材の調達、材料の加工という一連のプロセスを統合する流れがあります。人手不足や人材不足は技術で解決しようと考えるのが正攻法です。モノづくりに携わるならCADの利用は必須です。