目指しているところが遠いというか難しいというか、なかなか同好の士というのは現れてはくれません。社会の状況が変わってくれば変化があるかもしれない。
生活は大事だから、その外側に時間や資金を割くのは困難だろうと思います。しかしながら、モノづくりの技能や経験は短期間で身に付きませんから、経験を積む時間が必要です。だからやるなら早く取り掛からないと間に合いません。芋を植えるのとは訳が違います。
当面はすでに技能や経験のある人たちと繋がって行かないと、どうにこうにも先に繋がらないように感じます。
福島県郡山市にあるプレカット工場に行ってきました。今回の訪問は2回目。
前回は学校の勉強机の天板を再利用した杉の集成材をいただき、ギターにして贈りました。返礼として福島の酒が送られてきて嬉しかった。
そのギターを見て自分にもという方がおり、もう一本作ることになりました。
材料をくださるというので、ギターに使えそうな木材をもらいました。
ボディ材として使えそうな楓。銘木単板ボディなんて贅沢な感じがします。
ネックに使うウォルナットの大きな板。
そして大きな杉の集成材。これは作業台を作るのに良いと思ってもらいました。
これらはすべて端材なんですと。
建材の工場ではこれくらいの大きさのものは端材扱いですが、ギターや小さな家具などを作るのには十分に大きい。
建材作りのプロですから、いずれ取り組もうと思っている板倉造りの小規模住居の材料の話をしたら、協力してくれるとのこと。プロは話が速い。
こちらの希望ばかりという訳にはいきませんから、連携できるところを探しながら緩く長くお付き合いできると良いなと思っています。
日本各所で少子化や人口減少が問題として挙げられています。
可住面積あたりの人口を見ると、日本はドイツやフランスの3倍から6倍、スウェーデンやフィンランドの15倍から20倍です。人が多いのです。国や自治体が人口推計を発表しており、モノづくり塾ZIKUUのある山梨県上野原市では40年後に8割も人口が減るとか。それでもスウェーデンより多いんですけどね。
自然体験と称した体験教室ツーリズム的な商売が盛んですが、山だらけの上野原市で人口が8割も減れば、剥き出しの自然の中に暮らすことになるでしょうし、体験に来る人も減りますから、そういう商売は筋が悪いでしょう。猟師や木こりが来てくれた方が嬉しい。
この人口減少は止まりません。
心配しなければならないのは、インフラや仕事ですよね。インフラ整備ができていなくて仕事のない地に住みたい人は少ないでしょう。労働人口が減ればインフラ整備ができない、生産人口が減ればモノの供給力が落ちる。少ない人数で大きな仕事をしなければなりませんから、仕事がしやすく生産効率の高い環境を作るのが急務なはずで、人口減少の抑止に心を砕くのは時間の無駄ではないかと思います。
僕がやろうとしているモノづくり塾は一言で表現するなら「全員生産者」とか「供給力増強」が目的です。仲間たちには「一人三役」ができるようになってくれと要請しています。
人が減れば一人一人の裁量と資源が増えます。仕事能力があれば仕事はなくなりません。仕事があるのは希望ではないですか?