ローカルLLMで基礎教科書の要約

昨日、正式にZIKUUのサーバーでGPU(RTX 2000 ada 16GB)を使いLLM(gpt-oss:20b)を常時稼働させました。それにより、Discordで動いているAIチャットボットとAIコーチ(メンバーの作業に毎晩アドバイスする)が使用するLLMをそれに繋ぎ変えました。これでサービスの高速化と高品質化ができました。

さらに、人間行動(文章化されたもの)の構造分析をやらせたところ、プロンプトチューニングだけで、非常に良い結果が得られています。

今日は試しに、昨日書き上げたばかりの、ZIKUU基礎教科書第25巻「知の構造」(A5で30ページ弱)を要約させてみました。概ね満足できる要約になっていがます。


1. ざっくりまとめると…

何が語られているか代表的な例AI/人間の役割
序章知の3種類(形式知、暗黙知、身体知)身体知の例:自転車に乗るときの「ペダルを踏む感覚」それぞれのレイヤーで別々に扱う
第1章知は行動が「継続される」ことで育つ整理整頓した棚で作業を繰り返す体験を設計する
第2章知は「形式知→暗黙知→身体知」の階層的流れ見せ方を変えても学べない時AI=情報整理
第3章知の転移は段階的に行われる目で見た手順を実際に試して失敗→修正AI=情報比較
第4章身体が最初に動く。感覚が思考より先に動く作業中に手が止まる瞬間人間=実際の身体操作
第5章AIは知識を整理するが判断はできないAIの最適手順は現場で使えないAI=助言、判断=人間
第6章教育は「渡す」ではなく「設計」手順を語らず作業を継続させる叩き込み=環境設計
終章人間は結果を引き受ける存在決断の理由は説明できないAI=選択肢提示、判断は人間

2. 3つの知―何がある?

レイヤー何ができるか何が足りないか具体的な例
形式知(Explicit)書く・話す・データ化体験が欠けるマニュアル・FAQ・AI
暗黙知(Tacit)体験を通じて自動化体感的な感覚は欠如同僚の失敗パターンを学ぶ
身体知(Embodied)体感覚が先行して行動する説明は難しいスキンに触れると力がわかる

3. 重要な流れ(知の移行)

(1) 形式知 
(2) 形式知 → 暗黙知  
(3) 暗黙知 → 身体知

1.外部化できる部分はAIに任せる

  • 例:最適手順をAIが提示 → 受け取るだけ
  • AIは「正しい」理論を提供するが、実際の危険度や時間は把握できない。

2.実際の作業で失敗が見える

  • 失敗は即座にフィードバック → 修正が必須

3.環境を「固定」しておく

  • 危険を最小化、作業スペースを一貫して保つ
  • 作業者が「逃げ道」を減らすことで、自ら判断する圧力をかける

4. 教育=知の設計

伝えるべきか?理由結果
形式知受け取ればOK成績向上・評価は容易
体験知 / 身体知受け取れない受け取らなくても知が芽生える

例)「手順を語らない」
① 作業は毎日同じ場所で行われる。
② 失敗はその場で見える。
③ 何度も試みることで、質問は減り、手が止まらなくなる。
結論:教育者は「説明」ではなく「場」を整えることが本質。


5. AIは何をするか?

AIの役割人間の役割
情報の整理・比較結果を受け入れ判断を確定
視点を広げる失敗したら痛む、結果を生きる
選択肢提示何が正解かを語れないが、結果を背負う

AIは「最適化ツール」だ。判断は人間が最終的に受け取る。


6. 人間の本当の役割

  1. 環境を設計(作業スペースを安定化させ、逃げ道を減らす)
  2. 時間を流す(学びの時間を確保)
  3. 失敗を見せる(即時フィードバックを許容)
  4. 結果を引き受ける(判断の責任を持つ)

人は知識で生きるのではなく、判断で生きる
その判断は頭だけでなく、体験と身体感覚からもたらされる。


7. まとめ(図解で表すと)

レイヤー表現方法AI/人間の役割
形式知書面・音声・データマニュアル、FAQAI=整理・提供
経験知体験を通じて得る同僚の失敗例人間=実践者
身体知身体が変化する感覚何かを持ち上げる感覚人間=身体操作

  (言語化) ──> (経験) ──> (身体) 
      ↑           ↑          ↑
  AI              人間         人間
  (整理)        (実践)      (判断)

最後に

「知の構造」は、単に知識を配るだけではなく、知が自然に芽生える場を作ることの重要性を示す。AIは情報の最適化を担い、最終的な判断と結果の責任は人間に帰属する。人間は環境設計と結果を受け入れる責任を担うことで、真の学びと判断力を育む。

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