感覚世界と論理世界〜人間がAIに組み込まれるのかも

人間以外の生き物は感覚世界で生きていると考えています。自然は感覚世界であり無二の世界です。対して論理世界は抽象化が行われる世界。

別の言い方をすると、感覚世界は「思うようにならない世界」で論理世界は「思うようになる世界」です。

最近は脳波から文章や画像を生成するAIというものも出てきました。これは「思うようになる世界」を目指したものですよね。

今年は人間がAIに組み込まれる元年になると思っています。

自動車を買い換えると最初は違和感があってもすぐに順応して普通に運転できるようになります。これは人間が機械に近づいているからです。

AIが人間のように書き言葉をしゃべるようになってきたと熱狂していますが、人間がAIに方に向かっているようにも見えます。AIが人間に組み込まれるとも言えるし人間がAIに組み込まれるとも言える。

すでに仮想の恋人をAIで生成したり、仮想の性欲をAIで満たしたりする人がいますよね。これが加速すると見ています。

全体としての善悪はわかりませんが、フェイクミート、フェイク映画、フェイク報道などがどんどん出てくるはずですので、部分的には困ったことも起きるでしょう。

論理世界は人間が踏み入れる世界です。実際は感覚世界と論理世界を行ったり来たりして生きていますが、フェイクだらけ仮想だらけの世界で生きるなら、感覚世界と論理世界を意識して行き来する訓練が必要じゃないかと思います。例えば、読書をしたら散歩に出かけて草木や虫を見る、プログラミングをやったら鉋で木を削る、のように意識的に感覚世界と論理世界を行き来するようにするといった訓練です。

モノづくり塾ではデジタル音楽、AI、プログラミングなどの論理世界の学習と、木工や鉄工などの感覚世界の学習の両方を定常的にやっていきます。論理世界と感覚世界が半々くらいのバランスになるようにやっていきたいです。「思うようになる世界」にどっぷりな人は是非「思うようにならない世界」で色々と体験してほしいです。もちろんその逆の人も。

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