ローカルへ ObsidianやAnytype

以前はEvernoteやGoogle Keepなどのノート(メモ)アプリケーションを使っていました。似たような用途のために作られたNotionも使ってみました。このようなソフトウェアはたくさんあって、最近ではObsidianやAnytypeが人気のようです。

モノづくり塾では、コンピュターのソフトウェアは「可能な限りオープンソースに」という考えです。これは特定のベンダーの技術や戦略に縛られないこと、大勢に人によって支えられ検査可能なことなどが利点と考えているからです。ソースコードを見ることが出来るので、ソフトウェア開発の勉強の素材になるのも利点でしょうか。結果的に無料で提供されるのも利点ですが、これについてはそれほど重要ではありません。

もう一つ推奨するのが「可能な限りローカルで運用を」があります。

今の時代、ネットワーク無しでの情報活動は成り立ちませんが、ネットワークの利用に関しては、大きく分けてサーバーにデータを置くクラウド形式とサーバーにデータを置かないピアトゥーピア方式があり、後者は前者よりも一般的に情報の漏洩や搾取がしにくく、セキュリティー性が高いと考えられています。

私がLinuxを推奨するのも、ローカルでの生成AI使用を推奨するのも、「可能な限りオープンソースに」「可能な限りローカルで運用を」という志向だからです。

LINEのようなアプリケーションを使って、自治体や学校が情報のやり取りをしているのを見ると愕然とします。大事な子供の行動を盗み見られることに恐怖を感じないのでしょうか?パスワードをネットサービス上に置く人もいたりしてビックリすることもあります。

ちなみに、日本では年間1000人以上の9歳以下の子供が行方不明になっています。自分の子供がどこで何をしているか、どういう予定でいるのか、それらを盗み見られていたら怖いと思いませんか?

視聴率の高いもの、みんなが見てる、みんなが使っている、大々的に宣伝されている。そういうものにも毒があることを意識しておくと良いと思います。よく考えずに使っている自分に気づくと思いますよ。

私は記憶力が良くないので、自分の考えや調べたことをデジタルのメモに残します。紙と鉛筆でも良いのですが、スマートフォンを携帯する今では、紙と鉛筆を取り出すのは面倒くさい。

Obsidianにはデータ同期機能がありますが有料です。Githubを保管庫にして他のユーザーとデータ共有することができますから、無料利用の範囲でも十分に使えます。

AnytypeはDiscordをメモ帳にしたようなソフトウェアです。これはピアトゥーピア方式で、セキュリティーを強く意識した作りになっています。

Obsidianはプラグイン機能があって、コミュニティーで開発された拡張機能をインストールできます。Githubを使ってデータ共有する場合も、コミュニティープラグインを利用します。Anytypeの方はまだプラグイン機構が実装されておらず、将来追加される機能として予定されています。

個人的にはプラグイン機能があるObsidianが魅力的に映りますが、Anytypeの方が使いやすい気がしました。Anytypeにプラグイン機能が実装されたらAnytypeを選ぶと思います。

モノづくり塾では、知識を文書化したものはGithubで共有することにしていますが、いずれすべてを完全なローカル運用に移行するつもりです。そうなるとObsidianやAnytypeに相当するソフトウェアは自作するかもしれません。

「可能な限りオープンソースに」「可能な限りローカルで運用を」「可能な限り自作する」を加えると、モノづくり塾スタイルということになります。

例えばYouTubeみたいなものを作りたかったら、ネットで探せばYouTubeクローンを作っている人を見つけることができます。塾のGithubリポジトリにも、YouTubeのような自作動画配信アプリケーションが置いています。動画を配信するだけならそんなに作るのは難しくない。Slackのようなもの、Discordのようなもの、Facebookのようなものについても同様です。当然、Obsidianのようなもの、Anytypeのようなものも作ろうと思えば作れるのです。

VS CodeやNeovimからローカル生成AIにアクセスしてプログラムコードの断片を生成したり、プログラコードの校正をすることができます。端末からコマンドを入力してローカル生成AIで文章を生成することもできます。これらはオープンソースをそのまま、あるいは少し手直しして動かしています。

例えば、生成AIにプロンプトを送って文章生成するコマンドgenを作ったとします。それを、

gen "日本で一番高い山を外国人に宣伝する文章を書いて" | nvim - +'file 宣伝.md'

と端末で実行すると、AIが生成した文章で宣伝.mdという名前のファイルを作ってneovimで開くという操作が完結します。便利でしょ?

自分でObsidianやAnytypeのようなものを作るなら、やはりローカル生成AIを統合したものを作るでしょう。

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