自分の自治をつくる
批判しても動かない社会。
提案しても届かない制度。
それなら、外側にもう一つの仕組みをつくるしかない。
それが「自分の自治」という考え方だ。
自治とは、何かを管理することではない。
自分の頭で考え、自分の手で動き、自分の責任で結果を受け取ること。
役所に頼らず、補助金に縋らず、誰かの許可を待たずに動くこと。
たったそれだけのことが、今の社会ではいちばん難しい。
だが、その難しさを越えたところに、自由がある。
制度の中で働く人たちは、どうしても「言われた通り」に動く。
仕組みが壊れていても、職を失うわけにはいかないからだ。
だから、制度の中から改革を叫んでも、響かない。
必要なのは、外に出て、自分の手で小さな経済圏と信頼圏を築くこと。
それが、個人の自治であり、共同体の自治の始まりになる。
「仲良くしよう」ではなく、「並んで歩こう」でいい。
上下をつくらず、利害で縛らず、それぞれが自分の得意を出し合う。
ZIKUUでやっていることも、そういう試みの一つだ。
教える人と学ぶ人の境界をなくし、作業しながら思索する。
その繰り返しが、ゆっくりとした自治の形を育てていく。
制度の外で働くことは、反抗ではない。
むしろ、もう一度「理」に従って働くということだ。
目の前の人のために作り、手を抜かず、嘘をつかず、長く残るものをつくる。
10分1万円の点検ではなく、10時間1万円でも誇れる仕事。
それが、自分の自治の最初の一歩だと思う。
国や自治体がどう動こうと、私たちは自分の道具と理性で生きていける。
それが、「自分の自治をつくる」ということ。
他人に任せず、怒らず、諦めず、静かに手を動かし続ける。
その営みの積み重ねが、いつか社会を底から変える力になる。