「働き方改革です!」と言いながら、やっていること
政府や大企業が言う「働き方改革」は、だいたいこんな中身だ。
- 残業時間を“ルール上”削る
- 会社の社会保険や福利厚生の負担をじわじわ軽くする
- 「自己責任」「自律的キャリア」という言葉で、管理と責任だけ個人に押しつける
- その代わり、給料は上がらないか、むしろ実質下がる
つまり、
会社の負担は減らしたい。
個人には、もっと安く、もっと便利に働いてほしい。
というのが本音だ。
これを「改革」と呼ぶのは、さすがに図々しい。
奪われているのは「時間」じゃない、「主導権」だ
多くの人は、「長時間労働がつらい」「休みが少ない」と言う。
もちろんそれは事実なんだけど、本当に奪われているのは 人生の主導権 だ。
- どこで働くか
- いつ働くか
- 何を使って働くか(会社PC・会社クラウド・会社が決めたアプリ)
- 何を学ぶか、どこまでやるか
これらの決定権を、ほぼ丸ごと会社と国に渡してしまっている。
だから「改革します」と言われたところで、自分の手元には何も戻ってこない。
残業時間が少し減っても、会社の都合で増えたり減ったりする「自由」なんて、自由でも何でもない。
本当の働き方改革は「生活のOS」を取り替えること
私がやろうとしているのは、別の方向だ。
Google や Apple のクラウドから、自分たちの Nextcloud やファイルサーバー へ。
クラウドAIから、共同体の中に置いた ローカルAI へ。
- 塾内Wikiとアプリケーション群
- 欲しいアプリは自分で作る
- 論文を読みっぱなしにせず、整理して内部知識として蓄える
- 「買う」前に「作れないか?」を一度は検討する暮らし
今まで外部に丸投げしていたものを、ひとつずつ 共同体の内部に引き戻していく 生活だ。
これは単なる「節約」でも「趣味の自作ごっこ」でもない。
自分たちの 生活OSを企業から取り返す作業 だ。
共同体実験装置としての「働き方改革」
私がやっていることは、こういう実験だ。
- 会社や国が前提としている「標準的な生活パッケージ」から降りる
- その代わり、共同体の中で必要なインフラを自前で用意する
- 仕事・学び・生活がひとつの場で循環するように組み立てる
これは、文化と文明のバックアップ装置 を自前で用意する試みでもある。
- クラウドサービスが消えても困らない
- 大企業の方針転換ひとつで生活が揺れない
- 政策が変わっても、共同体としてやるべきことは変わらない
こういう状態をつくることこそ、私にとっての「働き方改革」だ。
私はさしずめ実験台というところ。
自由は「制約の付け替え」だと理解する
会社を辞めてフリーになると、通勤も就業規則もなくなる代わりに、こういう制約が生まれる。
- 自分で帳簿をつける
- 仕事を取ってくる
- スケジュールと体調を自分で管理する
制約がゼロになることは、絶対にない。
自由とは、制約を選び直すこと だ。
- 「会社の都合に振り回される制約」から降りて
- 「自分と共同体を支える制約」を新しく引き受ける
この覚悟なしに、本当の働き方改革なんて起きるはずがない。
あなたの「外部依存リスト」を作ってみてほしい
ここから、実際にやってみてほしいことがある。
- 明日・来週・毎日やらなければいけないことのリストを書く
- 出勤
- 社内会議
- 会社アカウントでのメールチェック
- クラウドサービスへのログイン
など、「外部の都合で動かされている項目」だけを書き出す。
- その項目を消すには、何をすればいいか、とことん書き出す
- 出勤を減らすには?
- 会社のアカウントに縛られない仕事の仕方は?
- 商用クラウドに依存しない情報の持ち方は?
- 今の自分でも着手できる一個だけを選ぶ
- たとえば、
- 個人用のカレンダーとメモを自前サーバーに逃がす
- 家計の一部を「買う」から「作る」に変えてみる
- 特定のスキル(木工・プログラム・農業など)を、
「趣味」ではなく「共同体の戦力」として鍛え始める
- たとえば、
これが、下から始める働き方改革 の最初の一歩だ。
「上からの改革」を待つのをやめる
政府主導の働き方改革は、これからも綺麗なスローガンだけは増やしてくるだろう。
だけど、それを待っている限り、あなたの人生の主導権は、これからも他人の会議室の中で勝手に決められていく。
- どのクラウドを使うか
- どこにデータを置くか
- どんな道具で働くか
- 何のために働くか
これらを、自分と、自分が属する小さな共同体の側に引き戻す。
私にとっての「働き方改革」は、そのための地道な作業の積み重ねだ。
終わりに:これが私の「働き方改革」だ
- GoogleでもAppleでもなく、自分たちのサーバーに戻す。
- クラウドAIではなく、手元に置けるAIを鍛える。
- アプリは「与えられるもの」ではなく、「必要だから作るもの」にする。
- 外で買うものを減らし、共同体の中で回せるものを増やす。
こうやって、外部に流れ出していた権限と責任と技術を、共同体の内側に戻していく。
それを私は、胸を張ってこう呼びたい。
これが働き方改革だ。
あなたは、どこから始める?